農林水産委員会管外視察②2022.11.01

岩見沢市情報政策部長 黄瀬信之様スマート・アグリシティを目指して

〜スマート農業などデジタル活用による地域DXの推進〜

※会議室での座学だったため、画像は、2019年11月に農機具メーカーの展示会に行った時のものです。

<岩見沢市について>人口:77,091人(2022.09末)面積:481.02㎢産業:農業(産出額178.3億円)

▶︎面積は、糟屋郡(164.6 ㎢)の3倍くらい。 人口は、粕屋町+須恵町ぐらい。

<注目されるデジタル関連施策>

デジタル技術で地域社会を変えてきた岩見沢市。デジタル施策は各方面から注目されている。コロナ禍前は、年間100件以上の視察や講演対応。今年は半年で41件とコロナ禍前のペースに。タイやフランスの大使館関係者や国内外の議会関係者、メディアも視察に訪れる。

▶︎1993年には、デジタルを活用して、「市民生活の質の向上」と「地域経済の活性化」をテーマにデジタル基盤(自営光ファイバ網)を整備。遠隔教育システム(1997年)、遠隔画像診断システム(2003年)、児童見守りシステム(2006年)、スマート農業(2012年)など、教育、医療、産業などあらゆる面でいち早くデジタル化を推進。

▶︎デジタル施策を展開する上で重要なことは、住民が「デジタルを使いたい」と感じる事が大切で、使いたいと思ったときに「使える環境」を構築し、利活用の深化と他地域への横展開を目指すことが行政の大きな役割。

▶︎施策を展開する上で重要なのがエビデンス(根拠)デジタル化によって、各種データを見える化することが住民の理解に繋がり大切。低出生体重児率の改善の事例が印象的。2015年:10.4%→2019年6.3%

<岩見沢市の農業の課題>

●農家数は年々、減少

●農業就業人口の65歳以上比率の上昇

○農家1戸あたりの経営耕地面積の増加

○耕作放棄地ゼロ

→後継者不足と労働力不足が課題→デジタル化でカバー

<農業分野におけるデジタルの活用>

岩見沢市単独の取組み・位置情報配信サービス(2013年) RTK-GPS基地局(市内3箇所)を用いて農作業機等に対する高精度位置情報を配信▶︎作業機重複幅の減少により、走行ラインの適正化。労働時間の削減が実現。

▶︎除雪車両にも応用し、排水路への転落や雪で埋まっている工作物の破損を防ぐ。・産業気象配信サービス(2013年) 気象観測装置(市内13箇所)で取得したデータを基に50mメッシュ単位で営農関連情報を配信

▶︎農家の方が知りたい情報(風向、風力、雨量)などをスポットで適時的確に伝えることで効率的な農業を支える。