会派視察記(宮崎・熊本) 前編

【2020.0212~0213】

会派の視察で、宮崎県立飯野高等学校を訪問してきました。会派最年少議員の私は、若者や子どもたちに関する施策は、特に貪欲でありたいと思っています。

【視察を終えて】
様々に書きたいことはありますが………
ポイントを絞って視察記録にします。

そもそも県立高校は『多くが普通科で、特色もなく、偏差値の輪切りだ』などとの批判をよく耳にします。今回、飯野高校で着目したポイントは、「教育」と「地域」の関係です。

飯野高校は、平成31年度から令和3年度まで
「地域と協働した高等学校教育改革推進事業 地域魅力型」に指定(文科省)されています。

◆飯野高校のコースに応じたキャリア教育プログラムは、以下3つのコースがあります。
どのコースでも「地域」が強調されています。
※学校案内から引用

①普通科総合コース
進学・就職等に求められる能力を様々な経験を通して育成する。
【地域貢献活動】
→地域と密着・地域への貢献を図る人材育成!
(福祉施設や道の駅、学校などで実習を行う)

②普通科探求コース
国立・私立大学、医療系学校等に求められる学力を手厚い指導で育成する。
【地域探求活動】
→地域に学び・地域の課題解決を図る人材育成!
(地元の温泉施設や行政、鉄道会社で課題発見し解決策の提案を行う。)

③生活文化科
専門性を重視した資格・検定を通して進学、就職に必要な力を育成!
【地域支援活動】
→地域と連携・衣食住、保育のスペシャリストの育成!
(家庭科実習、保育所、子育て支援センターでの実習を行う)

◆各コースともに、生徒が主体となり、地域の大人や先生方にサポートを受けながら、活動したり、課題解決に向けてアイデアを持ち寄り、実際に行政を動かしたり、地域に観光列車を走らせたりと積極的な姿勢に驚きました。

自分の住む地域をさらに好きになったり、誇りを持ったり、当事者意識が増していることは、地元就職率推移の上昇からも推察できます。

◆福岡県でも人口減少に伴い、県立高校の定員の削減が続いています。私の地元の糟屋郡では、人口増加で須恵高校や光陵高校の定員は増えましたが、大学進学や就職などで首都圏に出たり、福岡に残っても福岡市内に通勤、通学をしたり…と糟屋郡から疎遠になっていくという話をよく耳にしています。

小川知事は選挙公約の中で、
誰もが住み慣れたところで「働く」、「暮らす」、「育てる」ことができる地域社会の実現を謳っておられますが、
誰もが住み慣れたところで働いたり、暮らしたり、育てたりするために、まずは、「好きだ」とか「誇りに思えるような」ところで「地域の大人」に支えられて「学ぶ」ことができる地域の実現をしていかなければ、よい循環はうまれないと感じました。つまり、小中高など教育の連携は本当に重要だということです。特に、地域に密着した県立高校や地域と連携した教育のあり方が今後の地域コミュニティの形成に直結するのではないかと思います。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
【飯野高校の簡単な紹介】
◆地域とともに、地域の未来を創造し、貢献する人材を育成するスーパー・コミュニティー・ハイスクールとして、全国から注目され、多くの視察を受け入れる飯野高校。
◆人口19,000人(平成30年)の宮崎県えびの市に位置し、創立56周年(2020年)
◆全面瓦屋根(校章入り)※写真
◆貴重な赤松を使用した校舎
◆県立高校でありながら全国募集枠あり
◆ICTの活用で離島や海外とも繋がった授業を行う

【今回の視察のポイント】
・人口減少で県立高校の統廃合の可能性もあった中、どう課題を乗り越え、今日に至ったか。
・特徴あるキャリア教育プログラムとは?
・市内に塾がないために公営の塾が校内にあるとのこと
・県立高校と地域とのつながり など他多数