「多々良川水系改修事業促進協議会」通常総会に来賓として、お招きいただきました。コロナ禍でありますが、風水害等に備えて多々良川流域の改修事業を着実に進めて頂いています。3年ぶりの対面での総会でした。福岡市をはじめ、糟屋郡の6町(新宮町は多々良川水系の流域に該当しないため)の町長や議長、役場担当の方、県の担当者も参加する総会です。
同協議会会長の福岡市長が欠席されたたため、副会長の安川町長(宇美町)が議長として議事を進行されました。今年度の主な事業箇所のうち、糟屋郡内では、久原川(久山町)の河道掘削と堰の撤去(事業費:8,500万円)が予定されています。詳細地図を添付します。
総会資料に、多々良川水系について分かりやすい解説がついていましたので、以下、私が少しまとめてみました。ご興味のある方はどうぞ!
【多々良川について】多々良川は、その源を砥石山に発し、水嶺を飯塚市と分かち、篠栗町から粕屋町、福岡市東区を貫流し、中流部では久原川、下流部では宇美川等の中小河川と合流した後、博多湾に注ぐ延長約20km、流域面積約170kmの二級河川です。
【多々良川流域の被災の歴史と改修事業について】多々良川流域は、昭和28年、38年、48年、平成11年、15年、21年に大害を被りました。これまで、都市河川改修事業、災害復旧事業、鉱害復旧事業、開発就労事業、局部改良事業等で改修を行い、現在に至ります。しかし、急速に発展する福岡市と共に、流域における住宅地の開発が行われ、市街化が進み、降雨に応じた流出が以前に比べ早くなってきているため、従前にもまして整備の必要性は高まり、現在、下流部を中心に改修を進めています。
【多々良川本川の改修詳細について】多々良川本川は、河口からJR香椎線までを、昭和58年度から平成9年度まで広域河川改修事業で、平成10年度からは広域基幹河川改修事業で、平成22年度から社会資本整備総合交付金で、引続き令和元年度から大規模特定河川事業で整備しています。なお、松崎橋から津屋堰までの左岸側は昭和60年度から平成12年度まで住宅宅地関連事業で整備しました。
【宇美川の被災の歴史と改修事業について】宇美川は、昭和48年、54年、55年に集中豪雨による大水害が発生し、甚大なる被害を受けたため、下流部は激甚災害対策特別緊急事業で昭和59年度に、当時の水害に対応した整備を行いました。しかしながら、平成15年7月19日の集中豪雨により、床上浸水を含む甚大な被害を受けました。この時の豪雨に対応した河道を整備するため、平成15年度から河口より水車橋までの間 10.2km を河川災害復旧等関連緊急事業で改修を進め、平成19年度で完了しました。また、水車橋から障子岳橋までの間6.9km を平成15年度から河川災害復旧助成事業で改修に着手し、平成18年度に全て完了しました。
【須恵川の改修について】須恵川は、宇美川合流部からJR篠栗線までを、昭和34年度から平成9年度まで小規模河川改修事業で、J R篠栗線電化にあわせて橋梁の架替えを平成10年度から平成12年度まで広域河川改修事業で整備し完了しました。
【久原川の改修について】久原川は、猪野川合流部から岩野橋までを、昭和39年度から平成6年度まで小規模河川改修事業で整備し完了しました。岩野橋から仙沢井堰上流までを、平成7年度から平成13年度まで局部改良事業で整備し、平成14年度から臨時河道整備事業及び郷土の水辺整備事業で整備しました。また、令和4年度は丁田橋上流の河道掘削を予定しています。
【新建川の改修について】新建川は、久原川合流部から久原ダム放流口までを、昭和63年度から平成5年度まで開発就労河川改修事業で、久原ダム放流口から桂木橋までを、平成7年度から局部改良事業で整備し、平成12年度から平成21年度まで臨時河道整備事業及び郷土の水辺整備事業で整備しました。平成22年度からは社会資本整備総合交付金で整備しました。
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